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  • 航空券が50万円に!?イランの影響… 今カンボジア行き航空券に何が起きているのか

    2026.03.07

    更新日: 2026年3月6日(JST)

    「カンボジア行きが50万円超え」という検索結果が出て驚いた方は多いと思います。
    実際、よく利用しているキャセイパシフィック検索画面では、3月27日〜4月2日で JPY558,390 前後という表示が確認できます。

    結論から言うと、これは「市場全体の常時価格」が一気に50万円になったというより、
    中東空域の混乱で生じた供給不足・乗継偏り・在庫枯渇が、特定条件で極端な運賃を出している状態と見るのが妥当です。

    まず何が起きているのか

    2026年2月末以降、中東情勢の悪化で空域リスクが急上昇し、主要航空会社が運休・減便・迂回を実施しています。

    EASA(欧州航空安全機関)は、2026年2月28日に中東・湾岸向けCZIB(Conflict Zone Information Bulletin)を発出。
    3月2日に改訂し、**3月6日まで**有効期間を延長(対象はイラン、イラク、カタール、UAE、サウジ等の11空域)。
    Qatar Airwaysは、カタール空域閉鎖に伴い定期便を一時停止し、3月5日時点でも「限定的な救済便」中心と公表。
    Cathay Pacificも中東路線(ドバイ/リヤド)で欠航と柔軟な払い戻し・振替対応を実施。

    この3点だけでも、国際線ネットワーク全体に「機材・乗員・接続便」の連鎖的な歪みが出る条件が揃っています。

    カンボジア行きに波及する理由

    日本〜カンボジア(プノンペン/KTI)は直行便が潤沢な市場ではなく、香港・バンコク・ホーチミン・シンガポールなど乗継依存が基本かなと思います。
    そのため、遠く離れた中東の乱れでも次の順番で影響が波及しているのかなと感じます。

    1. 中東関連路線の停止/迂回で、グローバルに機材運用が崩れる
    2. ハブ空港で乗継需要が偏る
    3. 東南アジア方面の空席が早く埋まる
    4. 残席が高運賃バケットしか残らず、検索上「50万円超」が出現

    つまり、今回は「カンボジア路線が直接危険」というより、国際ネットワーク型の価格ショックと理解する方が実態に近いです。

    価格は本当に全部50万円なのか?(2026年3月6日時点の確認)

    実際に航空会社公式ページの直近表示を確認すると、価格はかなり分散しています。
    過去の金額(6万円程度)が表示されたかと思って次の画面にいくとまた50万円の画面に飛ぶというような、まるでウイルスに侵されたのか、詐欺サイトに入ったのかと何度も疑うようなことが起きています。

    よくスカイスキャナーという航空券総合検索サイトで検索するのですがこちらも毎日パニックのように価格が変動しています。
    1日の中でも昼と夜。でも価格変動がすごいです。

    キャセイ(日本発プノンペン)

    キャセイ公式の東京→プノンペンページでは、同時点で以下の表示が確認できます(直近48時間に他ユーザーが見つけた価格表示)。

    エコノミー往復: **JPY60,110〜67,660**(日程により)
    ビジネス往復: **JPY203,730〜293,800**(日程により)

    一方で、読者提供スクリーンショットでは JPY558,390 前後。
    この差は、次の条件差で説明できる可能性が高いです。

    – 検索日時と在庫の差(数時間で変動)
    – 空港(HND/NRT)や発着時刻の差
    – 片道/往復、滞在日数の差
    – 運賃種別(変更可・払い戻し可)
    – キャビンクラス、あるいは上位運賃バケットのみ残存

    他社の同時点レンジ(比較)

    公式ページで確認できる範囲では、同時期でも以下の価格帯が混在しています。

    – Thai Airways(東京→プノンペン)
    エコノミー往復: JPY132,340〜167,450(表示例)
    – Vietnam Airlines(東京→プノンペン)
    エコノミー往復: From 78,100円の表示がある一方、
    特定日程(HND発例)では 323,570円の表示も確認

    このため現状は、
    「全面的に高騰」より「同一路線でも価格の振れ幅が極端に拡大」
    と整理するのが正確です。

    今後1〜2週間の見通し

    ここからは推定ですが、公式発表の頻度と運航状況から、短期的には次のシナリオが想定されます。

    – 空域制限・運休が継続: 高値が断続的に出続ける
    – 一部再開だが救済便優先: 価格の乱高下が継続
    – 本格再開: 高値在庫から順に解消し、平常帯へ漸進

    ポイントは、「再開発表=即価格正常化」ではないことです。
    機材・クルー・滞留旅客の解消に時間がかかるため、運賃は遅れて正常化する傾向があります。

    いま取るべき実務対応

    高騰局面では「最安値待ち」だけだと機会損失が出やすいです。実務では次を推奨します。

    1. 同一条件で毎日定点チェック(出発地、日程、荷物条件、払い戻し条件を固定)
    2. 主要乗継ハブを分けて比較(HKG/BKK/SGN/SIN)
    3. 片道分割も検討(往復固定より安い場合あり)
    4. 変更可運賃を優先(運休再発時の損失回避)
    5. 公式の運航案内を先に確認してから購入

    2026年3月6日時点で、イラン情勢に伴う中東空域リスクは、
    日本〜カンボジア線にも運賃の異常な振れ幅として波及しています。

    – 50万円超の表示は実在しうる
    – ただし同時に6〜16万円台(条件次第)も存在
    – つまり「常時50万円化」ではなく「在庫と条件で極端化」が実態

    今は「相場が高いか」より、どの条件で高騰しているかを分解して見ることが重要です。
    ひとまず明日も情報を追いかけてみます。

    参考ソース(2026年3月6日時点で確認)

    – EASA: EASA extends duration of CZIB for Middle East and Persian Gulf(2026-03-02)
    https://www.easa.europa.eu/en/newsroom-and-events/news/easa-extends-duration-czib-middle-east-and-persian-gulf
    – EASA: Airspace of the Middle East and Persian Gulf(CZIB 2026-03-R1)
    https://www.easa.europa.eu/en/domains/air-operations/czibs/2026-03-r1
    – Qatar Airways Service Update(2026-03-05)
    https://www.qatarairways.com/press-releases/en-WW/262842-qatar-airways-service-update-05-march-2026/
    – Cathay Pacific: temporarily suspends Dubai services(update 2026-03-01)
    https://www.cathaypacific.com/cx/en_AE/latest-news/flight-disruptions/latest-situation-in-dxb.html
    – Cathay Pacific: temporarily suspends Riyadh services(update 2026-03-01)
    https://www.cathaypacific.com/cx/en_JP/latest-news/flight-disruptions/latest-situation-in-ruh.html
    – Cathay Pacific: Flights from Tokyo to Phnom Penh(価格表示ページ)
    https://flights.cathaypacific.com/destinations/en_JP/flights-from-tokyo-to-phnom-penh
    – Thai Airways: Tokyo – Cambodia Flights(価格表示ページ)
    https://www.thaiairways.com/flights/en-jp/flights-from-tokyo-to-cambodia
    – Vietnam Airlines: Flights from Tokyo to Phnom Penh(価格表示ページ)
    https://www.vietnamairlines.com/en-jp/flights-from-tokyo-to-phnom-penh