NEWS & BLOG

  • カンボジアの建築資材価格高騰とその影響

    2025.02.23

    現在、カンボジアで進めている72戸の賃貸住宅建設も、残すところ40部屋の工事となりました。しかし、ここにきて建築資材の価格高騰が大きな課題となっています。今月の残工事の材料費を計算したところ、ブロック1万個あたりの価格が320ドルから400ドルへと上昇し、80ドル(約12,000円)の値上がりとなりました。1個あたりの値上がりは1.2円と小さく感じますが、実際に壁一面に500個使用すると600円の増加となり、建物全体のコストを考えると大きな影響が出てきます。

    さらに、来月以降も資材価格は上昇すると予測されており、今後の建設費用への影響が懸念されています。この価格高騰の背景には、国内外のさまざまな要因が絡んでいます。

    カンボジア国内における建築資材高騰の要因

    1. インフラ整備の急速な進展
    現在、カンボジアでは大規模なインフラプロジェクトが多数進行中です。特に新プノンペン国際空港の建設や、高速道路の整備などが進んでおり、これらの工事に伴い建築資材の需要が急増しています。道路工事だけでなく、橋梁や公共施設の建設も活発化しており、国内の資材供給がひっ迫していることが価格上昇の一因となっています。

    2. コンドミニアム建設ブーム
    カンボジアの都市部、特にプノンペンやシアヌークビルではコンドミニアムや商業施設の建設が急ピッチで進んでいます。外国人投資家による不動産開発が活発化し、高層ビルの建設ラッシュが続いているため、コンクリートや鉄筋、ブロック、セメントなどの主要建築資材の需要が高まっています。この影響で価格が上昇しており、一部の資材は供給不足に陥ることもあるようです。

    3. 国際的な資材価格の上昇と輸送コストの増加
    カンボジアは多くの建築資材を輸入に依存しています。特に、鉄筋やセメント、ガラス、アルミニウムなどの建材は、中国、タイ、ベトナムからの輸入が多くを占めています。近年、世界的なインフレや原材料価格の上昇が続いており、これがカンボジアの建材価格にも影響を及ぼしています。

    また、輸送コストの増加も資材価格高騰の要因の一つです。原油価格の上昇により、海上輸送や陸上輸送のコストが上がり、それが資材価格に転嫁されている状況です。加えて、カンボジア国内の道路整備が進行中であるため、一時的に物流が滞りやすくなっており、資材供給の不安定さが価格を押し上げる要因となっています。

    4. 人件費の上昇と建設労働者不足
    カンボジアでは近年、最低賃金の上昇や労働者の不足が進んでおり、これが建築コスト全体の上昇につながっています。特に、熟練労働者の確保が難しくなっており、一部の建設プロジェクトでは作業の遅れが発生することもあります。建築資材価格の上昇だけでなく、労務費の高騰も建設費全体を押し上げる要因となっており、今後もこの傾向が続く可能性があります。

    今後の見通しと対策

    カンボジアの建築業界では、今後も資材価格の上昇が続く可能性が高いとみられています。特に、2025年にかけて新空港の完成や高速道路の開通が予定されているため、インフラ関連の建設ラッシュが続き、資材価格が安定するまでには時間がかかると予想されます。

    このような状況の中で、建設プロジェクトを進めるためには、以下のような対策が求められます。

    早めの資材調達と価格固定契約
     価格がさらに上昇する前に、必要な建築資材を確保し、固定価格での契約を結ぶことが有効な対策となります。
    代替資材の活用
     コンクリートブロックの代わりに、他の建築資材を使用することでコストを抑える方法も検討する価値があります。
    資材の効率的な使用
     無駄な資材の消費を減らし、リサイクル可能な素材を活用することで、コストの最適化を図ることができます。
    施工スケジュールの見直し
     資材価格が落ち着くタイミングを見極めながら、建設スケジュールを調整することも重要です。
    まとめ

    カンボジアでは、インフラ整備の進展やコンドミニアム建設ブーム、国際的な資材価格の上昇などの影響で、建築資材の価格が急上昇しています。実際に、ブロックの価格も短期間で約25%上昇するなど、建設コストへの影響は無視できません。

    このような状況の中で、コスト管理を徹底しながらプロジェクトを進めることが重要です。今後も価格の変動を注視しつつ、資材の効率的な調達や代替案の検討を行い、柔軟な対応が求められるでしょう。

    カンボジアのコンドミニアム投資

    カンボジアでの建築・開発に挑戦するなら IZI REAL ESTATE
    カンボジア・プノンペン、コンポンスプー州、タックマウで建築・建設・開発に挑戦したい日系企業の皆様、ぜひ私たち IZI REAL ESTATE にご相談ください。

    私たちは、ローカルに根ざした小さな精鋭チームとして、カンボジアで数多くのプロジェクトを手がけてきました。天窓の家の建設、中庭のある集合住宅の設計、賃貸経営、分譲、開発プロジェクトまで、”やってみたい” をカタチにするお手伝いをしてきた経験があります。

    職人の確保もお任せください。
    現場で活躍するのは、日本語を話せる高技能職人ではなく、ローカルの実直なガテン系職人たち。しかし、彼らを適切に管理し、確実な施工を実現する体制を整えています。プロジェクト単位でのご利用も可能ですので、ご希望に応じた柔軟なサポートを提供いたします。

    カンボジアでの建築・開発を成功させるために、私たちのノウハウを活用しませんか?
    ご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

    📩 IZI REAL ESTATE